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生活習慣病って何?

年をとる(加齢)とともに多発する、高血圧、糖尿病、動脈硬化、心臓病、脳卒中などの病気の総称で、これまでは「成人病」とよばれていました。その原因が食生活・運動・休養・睡眠・喫煙・飲酒等の生活習慣と深く関係があり、最近では中高年者(成人)だけでなく子供にも発症が見られることから、「生活習慣病」と呼ばれるようになりました。

 

運動することの意味は?

日常ほどよい運動を習慣的に行うことにより、身体にいろいろな効果がもたらされます。その効用としては、まず肥満、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病の危険因子を低下させることにより、虚血性心疾患、脳血管疾患や糖尿病などの疾患の発生を予防するといったことがあります。また、適度な運動は、糖尿病や高血圧症などの治療効果を有することも明らかになってきています。さらに、交感神経の緊張をやわらげ、気分をリフレッシュすることにより、精神的ストレスを解消するのにも役立ちます。
しかし、私たちの日常生活は、全体的に身体活動量が低下しているため、個人個人が意識して運動をする必要があります。このような背景をもとに、厚生省は平成5年4月に「健康づくりのための運動指針」を策定しています。


●健康づくりのための運動指針
※「健康づくりのための運動指針」では最も基本的で男女はもちろん幅広い年齢層の誰にでもあてはまる重要なことがらについてまとめられました。(平成5年の公衆衛生審議会報告より)

1.生活の中に運動を

歩くことから始めよう 1日30分を目標に 息がはずむ程度のスピードで

2.明るく楽しく安全に

体調に合わせマイペース 工夫して、楽しく運動長続き ときには楽しいスポーツも

3.運動を生かす健康づくり

栄養・休養とのバランスを 禁煙と節酒も忘れずに 家族のふれあい、友達づくり

 

「生活習慣病」は、特に肥満の人に発症しやすい傾向がみられます。

そのため、「生活習慣病」を予防するには、食べ過ぎ・飲み過ぎなどに注意すると同時に、適度な「運動」を定期的に行い、まず肥満にならないように注意することが大切です。

 


●下の2つのグラフは、ハーバード大学の卒業生16,932名を対象に、10年間以上追跡調査した結果です。

 


●100kcalを消費する運動

普通の歩行(70〜80m/分) 男33分/女38分  急ぎ歩き(90〜100m/分) 男25分/女29分  ジョギング(120m/分) 男17分/女21分

水泳(平泳) 男10分/女12分  縄とび(60〜70回/分) 男12分/女15分  テニス 男17分/女21分

エアロビクスダンス 男25分/女30分  自転車(10km/時) 男30分/女35分   平地ゴルフ(18ホール) 男33分/女40分


運動の効果を高めるための基礎知識

運動は健康のために良いと言っても、ただやみくもに運動すればいいというものではありません。きちんとした基礎知識を持ったうえで「運動」を行うようにすれば、より効果的で、かつ安全に健康の維持や増進を行うことができます。「運動」を始める前にぜひこの章を読んで、効果的に楽しく体力アップを図りましょう。


 

❶運動前後にはストレッチングを欠かさずに!

ストレッチングは、適度にゆっくりと筋肉を伸ばしてやることで、血行を促進し、関節の動きをなめらかにし、筋肉の疲労を取り除いてやることが目的です。

運動の前後にストレッチングを充分に行えば、筋肉痛や筋肉疲労などを予防でき、身体の動きをよりスムースにすることができます。下記の注意点を守って、効果的にストレッチングを行いましょう。

反動はつけず、強い痛みを感じない程度にゆっくりと伸ばしましょう。
筋肉を伸ばした状態で20秒くらい静止し、呼吸は止めずにリラックスして行いましょう。
全身の主要な筋肉をまんべんなく伸ばしましょう。

 

❷適度な運動が、体内の脂肪分を減らします!

運動の強度が強すぎると、エネルギー源としての体内の脂肪分が使われないばかりか、筋肉内に疲労物質がた まって筋肉痛や筋肉硬化が起きてしまいます。体内の脂肪分をエネルギー源として使い、効果的に肥満解消あるいは肥満予防するには、「ちょっとしんどいか な」という程度、「呼吸が少しはずみ、身体が軽く汗ばむ」くらいの強度で20分以上は「運動」を継続することが大切です。運動の強度を正確に知るために は、運動中の心拍数を測定し、下の計算式で算出した範囲内に心拍数が収まるように運動強度を調整していけば、より効果的な「運動」が可能になります。その 人の最大心拍数の60~80%が適当と言われています。

(最大心拍数-[年齢])×0.6~0.8
たとえば40歳の人なら、220-40=180、これに0.6をかけて180×0.6=108/一分間の心拍数が108ぐらいが目安になります。

 

❸筋肉を強化して、ヒザ痛や、腰痛、肩痛を予防しましょう!

筋力が弱っていたり、全体的なバランスを崩したまま運動を行っていると、関節部などに無理な力が加わり、ヒザ痛や腰痛、肩痛などを引き起こす原因ともなります。運動を長時間、積極的に行おうとすればそれだけ、補強的に筋肉を鍛えておく必要があります。重たいものを持ち上げる必要はありませんので、気軽に筋力トレーニングにもトライしてみましょう。